水良ければ良い品が出来るという教えを引き継ぎ、明治33年から「お酢」作りをしています。昔ながらの製法と九州内の原料にこだわり、玄米黒酢、純米酢、無農薬玄米麹、米麹、麦麹、甘酒、味噌、塩麹などを製造しています。

お米農家さんを訪問

11月15日に滋賀県にある米農家アグリ中井さんを訪問させて頂きました。

今回は西海市役所の西海ブランド振興部ふるさと資源推進課の計らいで、大阪梅田での『ぎゅぎゅっと西海フェア』アピールのラジオ出演と、主力商品「玄米黒酢」の原料となる無農薬栽培米を作っている農家さんの視察機会を頂きました。

私たちのお酢の中でも特に重要な玄米黒酢、このお酢をより理解しお客様にもストーリーを含めてご愛用頂けるよう、また、素晴らしいお米を毎年送って頂いている感謝の気持ちを直接伝えたいという思いでお会いしてきました。

アグリ中井さんは玄米黒酢やクロモジ黒酢の原料となる無農薬栽培米(品種:あいちのかおり)を作ってくださっている農家さんで、玄米黒酢(玄米酢)の仕込みでは10年以上こちらのお米を使用しています。

お酢の仕込みには麹と蒸米を使うのですが、中井さんの玄米は毎年粒が輝き綺麗で揃っており、発芽玄米で蒸した状態で食べてみてもとても美味しい素晴らしい出来のお米です。

残念ながら訪問時期が収穫後だったので田んぼは刈り取られたあとの広大な風景となりましたが、この景色がどこか懐かしくホッとするような、地元長崎の田舎風景にも似た親近感、安心感を与えてくれます。

無農薬・無化学肥料でのお米づくりについて中井さんにお話を伺ったところ、私たちの認識では農作業の大変さや無農薬栽培へのこだわりというものに目が行きがちですが、中井さんがお話してくれた中にはそのような農業の大変さや栽培方法はこうしなければなどというような難しい内容はありませんでした。

お話の中で一番感じたことはお米づくりが楽しいこと、研究すればするほど発見があること、そしてお米を購入して頂いているお客様に美味しいお米を自分の手が届く範囲でお渡ししたいということでした。

大きな販売店で中井さんのお米を販売したいとお声がかかることもあるそうですが、現在生産されている以上のお米を作るとなると主な農作業が自分の手だけでは不足してくることや、趣味の剣道(7段!)をする時間もなくなり農業や趣味も含めた生活全体が楽しめなくなるので、これ以上の収穫量増産は考えていないとのことです。

また、稲が元気に育つことを第一に田んぼへの作付けも一般的な田より間隔を拡げて植えていることで、収穫量も通常の栽培と比較すると6〜7割ほどになるそうです。

このお話の中で、自分の手の届く範囲でということとお米づくりも含めた生活全てが楽しいということに川添酢造で働いている私たちの日々を重ねることができ、中井さんのお米づくりの理念と同じようなものがあるように感じました。

ものづくりは私たちの心を写す鏡であり、嬉しい・楽しい・感謝を持ちながら作られた食品は食べて美味しいだけではなく心も豊かにするような何かを持つと私も信じておりますし、そういったものがアグリ中井さんから頂くきらきらと輝いた玄米にあるように感じます。

今回中井さんと直接会ってお話出来たことで、私たちがいかに貴重なお米をいただいているのか、中井さんの農作業の苦労ではなく「楽しさ」が込められたお米を食に「楽しく」活かせるお酢づくりをしていくため、私たちもより「楽しみながら」研究し、感謝の気持ちを心に留めて醸造していこうと思いました。

アグリ中井さんのホームページ

https://agri-1.com

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